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スペイン・バスク州ギプスコア県サン・セバスティアンで毎年開かれている、スペイン最大の国際映画祭『第66回サン・セバスティアン国際映画祭』が、9月21日から29日の9日間にわたり開催される。
 
映画祭では、カンヌ映画祭最高賞となるパルムドール賞受賞の記憶も新しい、是枝裕和監督『万引き家族』が上映される。これは、サン・セバスティアン国際映画祭が俳優・監督に対する生涯功労賞「ドノスティア賞」を是枝監督に贈ることを6月に発表したことにより、ドノスティア・アワード スペシャルスクリーニングとして特別上映される運びとなった。
映画祭からの最高の評価に是枝監督は「サン・セバスティアンは僕にとって特別な映画祭。初めて呼んでいただいてから20年になりますが、その間に触れたあの景色、あの観客の笑顔、全てが忘れがたいです。その時間の積み重ねが、今回の賞に繋がったのだとしたら、こんなに嬉しいことはありません。ありがとうございます。」と感謝を述べた。
 
さらに、故郷・奈良県を舞台に、世界三大映画祭すべてで女優賞を獲得したフランスの名女優ジュリエット・ビノシュ、日本が世界に誇る俳優永瀬正敏をダブル主演に迎えた河瀬直美監督『VISION』、全世界のアニメーションファン待望の細田守監督『未来のミライ』、芥川賞作家・柴崎友香の同名恋愛小説を映画化した濱口竜介監督『寝ても覚めても』、そして、日本人監督として史上最年少の22歳での出品が決定した注目作品、奥山大史監督『僕はイエス様が嫌い』の5作品が上映される。

 
* サン・セバスティアン国際映画祭
ヨーロッパにおいてカンヌ、ベルリン、ヴェネチアに次いで重要な映画祭とされており、国際映画製作者連盟と国際映画批評家連盟公認のコンペティション形式の映画祭である。映画祭に並行して映画マーケットが開催されており、業界関係者向けに企画開発や海外セールスなどの商談を行う機会ともなっている。
 

 
ドノスティア賞特別上映
俳優・監督に対する生涯功労賞「ドノスティア賞」は、1986年に創設され、過去にはオリヴァー・ストーンやフランシス・フォード・コッポラ、アル・パチーノ、ヒュー・ジャックマン、イアン・マッケランなどの名だたる監督や俳優が受賞している。
賞の対象とはならないが、ドノスティア賞特別上映作品として、今回「万引き家族」が特別上映される。
 
万引き家族 / SHOPLIFTERS (UN ASUNTO DE FAMILIA)
今年のカンヌ映画祭にて、最高賞となるパルムドール賞を受賞した「万引き家族」。今年度の第66回サン・セバスティアン国際映画祭にて、細田監督にはアジア人監督初の快挙となる生涯功労賞「ドノスティア賞」が贈られることが6月に発表された。

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Youtube:ギャガ公式チャンネル / 公式】『万引き家族』大ヒット上映中!/本予告(パルムドール受賞)

東京の下町。高層マンションの谷間に取り残されたように建つ古い平屋に、家主である初枝の年金を目当てに、治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀が暮らしていた。彼らは初枝の年金では足りない生活費を万引きで稼ぐという、社会の底辺にいるような一家だったが、いつも笑いが絶えない日々を送っている。そんなある冬の日、近所の団地の廊下で震えていた幼い女の子を見かねた治が家に連れ帰り、信代が娘として育てることに。そして、ある事件をきっかけに仲の良かった家族はバラバラになっていき、それぞれが抱える秘密や願いが明らかになっていく。(映画.com) 
監督・脚本・編集:是枝裕和 / 2018年 / 120分 
キャスト:リリー・フランキー / 安藤サクラ / 樹木希林
公式サイト | Facebook | Twitter

 

 
【オフィシャル・セレクション部門】出品作品
VISION
今や、世界中で高い評価を受ける河瀨直美監督が、生まれ故郷である奈良を舞台に、『イングリッシュ・ペイシェント』(97)で米アカデミー賞助演女優賞をはじめ、世界三大映画祭すべてで女優賞を獲得したフランスの名女優ジュリエット・ビノシュ、『あん』(15)、『光』(17)の2作に連続主演した日本を代表する俳優・永瀬正敏をダブル主演に迎え、長編劇映画第10作となる新たな傑作を完成させた。さらなる深化、進化を見せる河瀨監督の最新作に世界が注目している。

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Youtube:LDH pictures / 映画『Vision』予告

紀行文を執筆しているフランス女性エッセイストのジャンヌは、奈良の吉野にある山深い神秘的な森に通訳兼アシスタントの花と訪れ、そこに暮らす山守の智はある日、自然と共に暮らし鋭い感覚を持つ老女アキから、ジャンヌとの出会いを予言された通りに出会う。ジャンヌが1000年に1度姿を見せる “ビジョン” と呼ばれる幻の薬草を探していることを知った智は聞いたことがないと答える。数日過ごすうちに、言葉や文化の壁を越えて、心通わせるジャンヌと智。ほどなくしてアキが姿を消し、ジャンヌも帰国することに。別れ際、ジャンヌは智に言った。「まもなく “ビジョン” は現れる」。
季節は流れ、秋にジャンヌが戻ってくると智は山で出会った謎の青年・鈴と暮らしていた。ジャンヌは二人に昔知っていた男の姿を重ねるようになる。猟師の岳と老猟師・源。源には悲しい過去があった…。そんな中 “ビジョン” は生まれようとしていた。
監督・脚本・編集:河瀬直美 / 2018年 / 日本・フランス合作 / 110分 
キャスト:永瀬正敏 / ジュリエット・ビノシェ / 岩田剛典 (三代目J Soul Brothers、EXILE) / 美波 / 森山未來
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【パールズ部門】出品作品
世界の映画祭で話題となった作品や、その年を代表するような作品を上映する部門。スペインではまだ発表されていない、今年のすぐれた映画が上映される。*コンペティション部門ではないため観客賞のみ受賞対象となる。

 
寝ても覚めても / ASAKO I & II
第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され評判を呼び、英国映画協会の権威ある「Sight & Sound」では “魅惑的でスリリング!甘く狂おしいほどヒリヒリと切ない” などをはじめ数多くの海外メディアで絶賛され、日本公開前に世界20カ国以上にて配給が決定した注目作品。

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Youtube:Miramiru TV / 濱口竜介監督商業デビュー作-世界へ!『寝ても覚めても』90秒予告

芥川賞作家・柴崎友香の同名恋愛小説を映画化。
東京。
亮平は勤務先の会議室へコーヒーを届けに来た朝子と出会う。ぎこちない態度をとる朝子に惹かれていく亮平。真っ直ぐに想いを伝える亮平に、戸惑いながら朝子も惹かれていく。しかし、朝子には亮平に告げられない秘密があった。亮平は2年前に朝子が大阪に住んでいた時、運命的な恋に落ちた恋人・鳥居麦に顔がそっくりだったのだ――。
5年後。
亮平と朝子は共に暮らし、亮平の会社の同僚・串橋や、朝子とルームシェアをしていたマヤと時々食事を4人で摂るなど、平穏だけど満たされた日々を過ごしていた。ある日、亮平と朝子は出掛けた先で大阪時代の朝子の友人・春代と出会う。7年ぶりの再会。2年前に別れも告げずに麦の行方が分からなくなって以来、大阪で親しかった春代も、麦の遠縁だった岡崎とも疎遠になっていた。その麦が、現在はモデルとなって注目されていることを朝子は知る。亮平との穏やかな生活を過ごしていた朝子に、麦の行方を知ることは小さなショックを与えた。
監督:濱口竜介 / 2018年 / 119分
キャスト:東出昌大、唐田えりか
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未来のミライ / MIRAI, MI HERMANA PEQUEÑA
全世界待望の細田守監督最新作!
映画が未完成な2017年時点で世界57ヶ国での配給が決定し、第71回カンヌ国際映画祭 (2018年) 開催期間中の「監督週間」にアニメーション作品としては唯一正式招待されるなど、細田監督によるアニメーション映画は世界中から注目度の高い作品となっている。

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Youtube:東宝MOVIEチャンネル / 「未来のミライ」予告3

とある都会の片隅の、小さな庭に小さな木の生えた小さな家。
ある日、甘えん坊のくんちゃんに、生まれたばかりの妹がやってきます。
両親の愛情を奪われ、初めての経験の連続に戸惑うばかり。
そんな時、くんちゃんはその庭で自分のことを「お兄ちゃん」と呼ぶ、不思議な少女ミライちゃんと出会います。
ミライちゃんに導かれ、時をこえた家族の物語へと旅立つくんちゃん。それは、小さなお兄ちゃんの大きな冒険の始まりでした。
待ち受ける見たこともない世界。むかし王子だったと名乗る謎の男。幼い頃の母との不思議な体験。父の面影を宿す青年との出会い。そして、初めて知る「家族の愛」の形。
さまざまな冒険を経て、ささやかな成長を遂げていくくんちゃん。
果たして、くんちゃんが最後にたどり着いた場所とは? ミライちゃんがやってきた本当の理由とは―
監督・脚本・原作:細田守 / 2018年 / 98分
キャスト:上白石萌歌、黒木華、星野源、麻生久美子
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【ニュー・ディレクターズ・コンペティション部門】出品作品
僕はイエス様が嫌い / JESUS
日本人監督として史上最年少となる22歳で、サン・セバスティアン国際映画祭への出品が決定。奥山大史監督が脚本、撮影、編集も担当して手がけた、初の長編作品。

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小学生のユラは、おばあちゃんと一緒に暮らすため、東京から雪深い地方の小学校へと転校することになりました。転校先の新しい同級生たちと行う礼拝というものに戸惑いを感じつつも、次第に慣れていきます。ある日、お祈りをしていると目の前にとても小さなイエス様が現れました。そのイエス様にお願いしたことは必ず叶えられ、ユラはイエス様の持つ力を信じるようになっていく…。
監督・脚本・編集:奥山大史 / 2018年

 

 

第66回 サン・セバスティアン国際映画祭
 
開催期間:2018年9月21日(金) 〜 29日(土)
開催地:スペイン・バスク州ギプスコア県サン・セバスティアン
 
チケットの購入:スペイン語 / 英語
 
公式サイト スペイン語 / 英語 | Facebook | Twitter | Instagram | Youtube

 
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情報元:第66回 サン・セバスティアン国際映画祭 公式サイト