マドリードで「イベルカンパイ」初開催
スペイン初の日本酒と和食の専門見本市が盛況のうちに終了
【マドリード発】5月12日 (月)・13日 (火)、マドリードのNHコレクション・ユーロビルディング・ホテルにて、スペインおよびポルトガルで初となる日本酒と和食に特化した見本市「イベルカンパイ (Iberkanpai)」が開催され、大盛況のうちに幕を閉じた。
本イベントは、ソムリエで日本酒アンバサダーの笹山繭子氏と、日本料理人・講師として活躍するナウミ・ウエムラ氏の二人によって企画されたもので、長年にわたる経験と情熱を背景に、スペインと日本の架け橋となることを目指して実現された。
日本から20以上の酒蔵、200種類以上の日本酒が登場
会場には50以上の和食関連企業が出展し、来場したシェフや飲食関係者、ソムリエ、報道関係者らは、日本から直送された200種類以上の日本酒を試飲することができた。スペイン市場にすでに流通している銘柄に加え、本イベントで初お披露目となる新商品も数多く並んだ。
また、和牛、味噌、豆腐、かつお節、日本のマヨネーズ、醤油など、日本料理に欠かせない食材や製品も展示され、日本の食文化の奥深さを体感できる2日間となった。
業界トップによるセミナーやワークショップも充実
業界関係者限定の初日に開催された、さまざまな専門家によるセミナーや実演には、2024年ベレマ賞最優秀ソムリエであるシルビア・オルトゥニェス・サストレ氏が、日本酒とスペイン料理の相性について講演。発酵の専門家高橋英子氏による日本の麹を使ったスペイン料理への応用を紹介するセミナー。日本の伝統的な醤油文化について、湯浅醤油の新古社長が800年の歴史を語りながら自家製醤油作りのワークショップを実施。また、フランソワ・シャルティエ氏による分子ペアリングのマスタークラスにも多くの注目が集まった。
一般来場者も参加した2日目には、「日本酒業界における女性の役割」をテーマとした座談会が開催され、業界の第一線で活躍する女性たちが、自らの経験と未来への展望を語り合った。さらに、日本の蒸留酒である焼酎の魅力についてのセッションや、日本酒とチーズの意外なマリアージュを紹介するセミナーも開催。
日本とイベリア半島をつなぐ新たな一歩に
入場料は一般が30ユーロ (試飲用の日本酒グラス付き)、VIPチケットは50ユーロでプレミアム日本酒が楽しめる特別試飲室にもアクセスできる充実した内容。
今回が第一回目の開催となった本イベントは、和食と日本酒の魅力をスペインのプロフェッショナルに届ける貴重な機会となり、主催者たちは今後もさらなる展開を目指しているとのことで、次回の開催にも期待が高まる。
Iberkanpai
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