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夏目漱石の代表作の一つ『こゝろ』(こころ)。友情と恋愛の板ばさみになりながらも、結局は友人より恋人を取ったために罪悪感に苛まれた「先生」からの遺書を通して、明治高等遊民の利己を描いたこの作品が、Impedimentaからスペイン語にて出版された。1914年に朝日新聞で「心 先生の遺書」として連載され、同年9月に岩波書店より漱石自身の装丁で刊行されたこの作品をスペイン語でも楽しみたい。

 

 
oct2014_NatsumeSouseki夏目 漱石(なつめ そうせき)


1867年2月9日(慶応3年1月5日)生まれ、 1916年(大正5年)12月9日没。日本の小説家、評論家、英文学者。本名、金之助(きんのすけ)。江戸の牛込馬場下横町(現在の東京都新宿区喜久井町)出身。

大学時代に正岡子規と出会い、俳句を学ぶ。帝国大学(後の東京帝国大学、現在の東京大学)英文科卒業後、松山で愛媛県尋常中学校教師、熊本で第五高等学校教授などを務めた後、イギリスへ留学。帰国後、東京帝国大学講師として英文学を講じながら、「吾輩は猫である」を雑誌『ホトトギス』に発表。これが評判になり「坊っちゃん」「倫敦塔」などを書く。

その後朝日新聞社に入社し、「虞美人草」「三四郎」などを掲載。当初は余裕派と呼ばれた。「修善寺の大患」後は、『行人』『こゝろ』『硝子戸の中』などを執筆。「則天去私(そくてんきょし)」の境地に達したといわれる。晩年は胃潰瘍に悩まされ、「明暗」が絶筆となった。

 

 
oct2014_NatsumeSouseki_2Natsume Sōseki “Kokoro”

出版社:Impedimenta
Colección Impedimenta
14 x 21 cm
ISBN: 978-84-15578-94-9
304 ページ
19.95 ユーロ