affbcn2023

 
バルセロナにてカサ・アジア主催によるアジア映画に特化した映画祭『アジアン・フィルム・フェスティバル・バルセロナ (Asian Film Festival Barcelona: AFFBCN)』が、今年も10月25日から11月5日まで開催される。
 
今年で11回目の開催を迎えるAFFBCNは、中央アジアから東南アジア、オセアニアまでアジア大陸25ヶ国から100以上の映画作品が上映される。
 
今回上映される日本映画は、「ドライブ・マイ・カー」の濱口竜介監督による最新作『悪は存在しない』、日本在住の気鋭のインド人監督アンシュル・チョウハン最新作『赦し』、ドイツの名匠ヴィム・ヴェンダース監督『Perfect Days』、阪本順治監督による青春時代劇『せかいのおきく』、杉田協士監督作品『彼方のうた』、清原惟監督作品『すべての夜を思いだす』の6作品。

 

Sección oficial

 
悪は存在しない (Evil Does Not Exist)

「ドライブ・マイ・カー」の濱口竜介監督による最新作。東京にほど近い村で自然の秩序に従ってつつましく暮らす父娘を軸にした物語。
 
ある日、村の住人たちは都会に住む人々に快適な「自然への逃避」を提供するグランピングサイトの建設計画を知る。東京からやって来た企業担当者が会議を開くと、このプロジェクトが地元の水の供給に悪影響を及ぼすことが明らかになり村は騒然。父娘の人生にも大きな影響を与えていく。
 
企画・監督・脚本:濱口竜介 / 2023年 / 106分

YouTube:Screen International / ‘Evil Does Not Exist’: first trailer for Ryusuke Hamaguchi’s Venice award-winner

 

 
赦し (December)

日本在住の気鋭のインド人監督アンシュル・チョウハンの最新作。娘を殺された元夫婦と、犯行時17歳だった加害者の女性---。癒しようのない苦しみに囚われた3人の葛藤を見すえ、魂の救済、赦しという深遠なテーマに真っ向から挑んだ問題作。
 
7年前に高校生だった娘の恵未をクラスメートに殺害されて以来、酒に依存して現実逃避を重ねてきた樋口克のもとに、裁判所からの通知が届く。懲役20年の刑に服している加害者、福田夏奈に再審の機会が与えられたというのだ。大切なひとり娘の命を奪った夏奈を憎み続けている克は、元妻の澄子とともに法廷に赴く。しかし夏奈の釈放を阻止するために証言台に立つ克と、つらい過去に見切りをつけたい澄子の感情はすれ違っていく。やがて法廷では夏奈の口から彼女が殺人に至ったショッキングな動機が明かされ、澄子は裁判から身を退くが、怒りの感情に駆られた克はある行動を起こすのだった……。 (「赦し」公式サイトより)
 
監督:アンシュル・チョウハン / 2022年 / 99分
出演:尚玄、MEGUMI、松浦りょう、生津徹、藤森慎吾、真矢ミキ
公式サイト | X (Twitter) | Instagram | Facebook

YouTube:KOWATANDA FILMS / 『赦し』/ DECEMBER | OFFICIAL TRAILER | A FILM BY ANSHUL CHAUHAN

 

 
Perfect Days

ドイツの名匠ヴィム・ヴェンダースが、役所広司を主演に迎え、東京・渋谷を舞台にトイレの清掃員の男が送る日々の小さな揺らぎを描いた日本とドイツのドラマ映画。
 
東京・渋谷でトイレの清掃員として働く平山。淡々とした同じ毎日を繰り返しているようにみえるが、彼にとって日々は常に新鮮な小さな喜びに満ちている。昔から聴き続けている音楽と、休日のたびに買う古本の文庫を読むことが楽しみであり、人生は風に揺れる木のようでもあった。そして木が好きな平山は、いつも小さなフィルムカメラを持ち歩き、自身を重ねるかのように木々の写真を撮っていた。そんなある日、思いがけない再会を果たしたことをきっかけに、彼の過去に少しずつ光が当たっていく。
 
監督:ヴィム・ヴェンダース / 2023年 / 123分
出演:役所広司
公式サイト | X (Twitter)

YouTube:映画会社ビターズ・エンド / 映画『PERFECT DAYS』30秒予告_ヴィム・ヴェンダース監督作品×役所広司主演

 

 

Sección Oficial Panorama

せかいのおきく (Okiku and the World)

22歳のおきくは、武家育ちでありながら今は貧乏長屋で父と二人暮らし。毎朝、便所の肥やしを汲んで狭い路地を駆ける中次のことをずっと知っている。ある時、喉を切られて声を失ったおきくは、それでも子供に文字を教える決意をする。雪の降りそうな寒い朝。やっとの思いで中次の家にたどり着いたおきくは、身振り手振りで、精一杯に気持ちを伝えるのだった。
江戸末期、東京の片隅。おきくや長屋の住人たちは、貧しいながらも生き生きと日々の暮らしを営む。そんな彼らの糞尿を売り買いする中次と矢亮もまた、くさい汚いと罵られながら、いつか読み書きを覚えて世の中を変えてみたいと、希望を捨てない。お金もモノもないけれど、人と繋がることをおそれずに、前を向いて生きていく。そう、この「せかい」には果てなどないのだー。 (「せかいのおきく」公式サイトより)
 
監督:阪本順治 / 2023年 / 90分
出演:黒木華、佐藤浩一、寛一郎、池松壮亮、眞木蔵人、石橋蓮司
公式サイト | X (Twitter)

YouTube:東京テアトル公式チャンネル / 映画『せかいのおきく』本予告《90秒》

 

 

Sección NETPAC

彼方のうた (Following the Sound)

  • オンライン配信期間:2023年10月26日(木)〜11月19日(日) まで [チケット購入]

書店員の春は駅前のベンチに座っていた雪子に道を尋ねるふりをして声をかける。春は雪子の顔に見える悲しみを見過ごせずにいた。一方で春は剛の後をつけながら、その様子を確かめる日々を過ごしていた。春にはかつてこどもだった頃、街中で見かけた雪子や剛に声をかけた過去があった。春の行動に気づいていた剛が春の職場に現れることで、また、春自身がふたたび雪子に声をかけたことで、それぞれの関係が動き出す。春は二人と過ごす日々の中で、自分自身が抱えている母親への思い、悲しみの気持ちと向き合っていく。
 
脚本・監督:杉田協士 / 2023年 / 84分
公式サイト | X (Twitter)

YouTube:Iha Films / 映画『彼方のうた』特報

 

 

Sección Discoveries

 
すべての夜を思いだす (Remembering Every Night)

東京・多摩ニュータウンですれ違う3人の世代の違う女性たちのある一日の物語。
 
求職中の女性知珠はハローワークに通うが希望の職種が見つからない。転居した友人の家を訪ねようとバスで向かう。ガス検針員の早苗は作業中に老人が行方不明になったと聞かされる。作業を続けていると、その老人を見かけた。大学生の夏は、友人の命日にその母親を訪ねる。友人が残した写真を預かった夏は、別の友人と思い出をたどる。誰かにとって大切な記憶が、他の誰かの一日と呼応する。街に積み重なる時間のあと痕跡に触れ、小さな変化が起きていく。
 
監督・脚本:清原惟 / 2023年 / 116分

YouTube:Berlinale – Berlin International Film Festival / “Remembering Every Night” (Subete no Yoru wo Omoidasu) | Trailer | Berlinale 2023

 

 

アジアン・フィルム・フェスティバル・バルセロナ 2023 | AFFBCN2022

 
開催日時:2023年10月25日(水)~11月5日(日)
日本映画上映会場:Cinemes Girona (Carrer de Girona, 175, 08037 Barcelona)


 
Asian Film Festival Barcelona 2023
Webサイト
 
Casa Asia
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情報元:AFFBCN2023 公式サイト