Mayo2016_ShimaCubanSamba

 

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5月7日よりマドリードのNoguerasBlanchardギャラリーにて、ベルリン在住の日本人アーティスト島袋道浩(しまぶく・みちひろ)の個展が開催される。
 
今回の個展は、キューバのハバナで開催されたビエンナーレで発表された「Cuban Samba」という作品がベースになっている。展示会場になった古い自転車工場の天井の水道管から漏れる水滴の下に様々な大きさの缶を設置するインスタレーション。落ちてきた水の粒が缶にぶつかりサンバのリズムを思い起こさせる音を立てる。その様子をビデオ撮影した島袋はリオ・デ・ジャネイロを訪れ、坂本龍一氏とのコラボレーションでも有名なミュージシャンのアート・リンゼイやカシンと組んでリミックスを行った。
Cuban Samba Remixは、落ちてくる水滴を受ける缶と、ノイズ・ポップを演奏するミュージシャンを映し出す、三つのビデオモニターからなるインスタレーションだ。
 
島袋はヘルムト・バティスタの招待により1999年に初めてブラジルを訪れ、リオ・デ・ジャネイロに滞在した。2006年に第27回サン・パウロ・ビエンナーレにも参加した島袋は、その後ロンドンのホワイトチャペル・ギャラリーにて「サケピリーニャ」というカクテルについてのプロジェクトを行い、2008年にはブラジル人ミュージシャンであるジョアン・ジルベルトのバスルームでの創造性にインスピレーションを受けた「トマト・ディッパー」を発表した。
「Cuban Samba」というタイトルが伝える通り、今回のマドリードの個展で表現されているのは、島袋が最初にキューバを訪れた際に受けた印象と、長年のブラジルへの思いが融合された世界である。
 
島袋はいう。「コンセプチュアルなアートは純粋に学問的な探求の中に見出されることが多い。でも私はハート、心を起点としてそのような芸術を生み出すことができると思っており、常に心で考えることを目指している。私はコンセプチュアルなアートを音楽と同じように捉えており、人間の感情と共振することができるものだと考えている。」
 
島袋道浩個展「Cuban Samba」は、マドリードのNoguerasBlanchardギャラリーにて、 5月7日から7月23日までの開催。個展のオープニングは5月7日(土)12時から15時で入場自由。どうぞお見逃しなく。

 
島袋道浩 / Michihiro Shimabuku(美術家)


1969年、神戸市生まれ。ベルリン在住。
1990年代初頭より世界中の多くの場所を旅しながら、そこに生きる人々の生活や新しいコミュニケーションのあり方に関するパフォーマンスやインスタレーション作品などを制作している。パリのポンピドー・センター、ロンドンのヘイワード・ギャラリーなどでのグループ展や2003年ヴェニス・ビエンナーレ、2006年サンパウロ・ビエンナーレなどの国際展に多数参加。
公式サイト:http://www.shimabuku.net

 

島袋道浩 個展「Cuban Samba」 / Exposición Shimabuku “Cuban Samba”


日時:2016年5月7日〜7月23日まで(開館:火〜金 10:00〜19:00、土 11:00〜14:30)
   オープニング 5月7日(土)12:00〜15:00(入場自由)
会場:NoguerasBlanchard
住所:Doctor Fourquet, 4, 28012 Madrid
TEL:+34 915 06 34 84