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こちらのイベントは終了しました。

 
この秋、国際交流基金とFilmoteca Españolaの企画により、スペインではまだ発表されていない作品を含めた新藤兼人監督作品がマドリードのCine Doré – Filmoteca Españolaにて上映されている。

 
Oct2015ESJAPON_KanetoShindo映画監督
新藤 兼人(しんどう かねと)


1912年生まれ。
48本の映画を監督し、238本もの脚本を手がけるなど、映画監督、脚本家として活動。
とりわけ「原爆の子」「裸の島」「鬼婆」「藪の中の黒猫」「午後の遺言状」などの作品が有名である。
広島出身であるため、広島や原爆に関する様々な作品を制作した。近代映画協会の設立者でもあり、日本のインディペンデント映画の先駆者としても知られている。
2012年逝去。

 

 

落葉樹 (Deciduous Tree)

上映日時:10月23日 21:35~
1968年 / 105分

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Youtube:Obaba84 “Rakuyôju” (“Tree without leaves”) – Kaneto Shindô [1986] – trailer

冬の蓼科高原で、初老の作家は裕福だった子供の頃のことを思い出していた。だが父は他人の借金の保証人となり、会社をたたむことになった。その借金はやがて一家離散の原因となる。その返済のために家族は父に土地を手放すことを勧めるが、先祖に申し訳ないからと土地をなかなか手放そうとはしなかった。それに我慢ができず、兄は家を出て行ってしまう。しぶしぶ土地を売り、その場をしのぐものの借金は増え続ける。姉は少しでも家計を助けるため、アメリカ移民と結婚することになり、家族に見送られてゆく。母は家が残っている間に兄を結婚させようと、屋敷で盛大な婚礼を執り行った。そしてついに家を手放す日が来る。

墨東綺譚 (The Strange Story of Oyuki)

上映日時:10月24日 21:30~
1992年 / 116分

Oct2015ESJAPON_KanetoShindo_Kitan


Youtube:OdessaEntertainment「墨東綺譚」

名匠・新藤兼人監督が、永井荷風の同名小説を基に、主人公を荷風本人に置き換え、玉ノ井の娼婦・お雪とのロマンスを中心に荷風の半生を描いた官能美あふれるドラマ。
1879年、良家の長男として生まれ育った荷風。父の意向に反し、早くから文学の道を志した荷風は、やがて玉ノ井の娼家でお雪と出会う。世の中の底辺に生きながらも清らかな心を持つお雪に、荷風は運命的なものを感じ、57歳にしてついに結婚の約束をする。が、東京大空襲に見舞われた2人は離れ離れとなってしまう…。

午後の遺言状 (A Last Note)

上映日時:10月28日 19:15~
1995年 / 112分

Oct2015ESJAPON_KanetoShindo_ALastNote


Youtube:OdessaEntertainment「午後の遺言状」

老齢の女優蓉子は避暑のために、山間の別荘に滞在する。そこで、人間の老いと死や夫婦に関わる事件に次々と遭遇する。奇妙な短い遺言とともに大きな石を残した用意の良い老人の自殺、重度の認知症になったかつての女優仲間と、献身的に看護するその夫との再会と別れ、亡き夫の思わぬ人物との不倫、義理の娘の結婚など…。その度に蓉子は元気付けられたり、落ち込んだり、自身の死について考えたりする。

生きたい (Will to live)

上映日時:10月31日 19:20~
1999年 / 119分

Oct2015ESJAPON_KanetoShindo_Ikitai


Youtube:劇場予告/ 映画「生きたい」劇場予告

姥捨て山伝説と現代の高齢化社会における老人がおかれた現状を交錯させ、ユーモラスなタッチで描かれた“老い”がテーマの社会派人間ドラマ。
70歳の安吉は、妻に先立たれ、40歳になる嫁ぎ遅れの長女・徳子と暮らしている。長男、次女は家を捨てたも同然で別居しており、躁鬱病の徳子だけが父の世話をしている。徳子は自分が婚期を逃したのも病気になったのも父のせいと主張するも、家を出ることができずにいる。

 

新藤兼人監督 作品上映

上映会場:Cine Doré – Filmoteca Española
住所:Calle de Santa Isabel, 3, 28012 Madrid

▶︎ 国際交流基金マドリード日本文化センター