右:©️2026 映画「無用の人」製作委員会

右:©️2026 映画「無用の人」製作委員会

 
スペイン北部のバスク州サン・セバスティアンで毎年開催される、スペイン最大の国際映画祭『サン・セバスティアン国際映画祭 (Festival Internacional de cine de Donostia-San Sebastián)』が、今年も9月18日~26日の9日間にわたり開催される。
 
74回目となる今年の映画祭に正式出品された日本映画作品は2作品。
 
他の映画祭で未公開の新作で最高賞 「金のシェル」を競い合う Sección Oficial 部門 (コンペティション部門) の正式出品作品に選出されたのは、原田マハ監督『無用の人』
 
そして、世界中の新人監督を発掘、支援する若手の東流部門であるNew Directors 部門 (新人監督部門) の正式出品作品に選出されたのは、村山和也監督『The Ballet Lesson』。村山監督は、地下アイドルにのめり込み次第に人生を狂わせていく織物職人を描いた短編映画『堕ちる』(2017)でも、バレンシアの「La Cabina国際映画祭2017」にて、グランプリとなる最優秀作品賞、ベストミュージック賞、ベストアクター賞の三冠を達成するなど、スペインで高く評価されている日本人監督のひとりとなっている。

 



 
オフィシャル・セレクション (コンペティション部門)
 
『無用の人』 (In My Father’s Room)
2026年9月 (日程未定) 上映の詳細はこちら
 
作家・原田マハの同名短編小説 (講談社文庫『あなたは、誰かの大切な人』収録) を原作とし、原田自身が脚本・監督を務め映画化した、初監督作品『無用の人』(日本公開は2027年1月予定)。喪失と再生を描く人間ドラマ。
 
主人公・聡美が監視員として勤める美術館に届いた謎の「鍵」をきっかけに、ひと月前に孤独死した父との記憶をたどり、家族でさえ知らなかった父の晩年の姿が次第に明かされてゆく感動の人間ドラマ。アートと茶の湯を愛しながらも、静かにこの世を去った聡美の父・唯一。“好き”を生業にした聡美を温かく見守る母親・柊子。唯一が通っていた古道具屋の店主・タクは、どこか距離のあった父と娘の思いを橋渡しする役どころを担う。なんの取り柄もなく、家族からも社会からも見捨てられ、ひとり静かに死んでいった父が「愛したもの」とは何だったのか。優しく芳醇な言葉で綴られた父と娘の物語が、原田自身の手によって映像に生まれ変わる――。

©️2026 映画「無用の人」製作委員会

©️2026 映画「無用の人」製作委員会


 
脚本・監督:原田マハ / 2026年 / 109分
キャスト:蒼井優、イッセー尾形、永山瑛太、渡辺えり
『無用の人』公式X:https://x.com/muyou_movie
原田マハ 公式:Webサイト | X | Instagram

 

原田マハ監督コメント

  • “伝統あるサン・セバスティアン国際映画祭コンペティション部門に選出され、望外の喜びです。「暗幕のゲルニカ」の取材でバスク地方を訪れた際、豊かな文化が息づく風土で芸術と平和を愛する人々に出会い、深い感銘を受けました。
     
    父と娘のささやかな幸せを描いた本作が、この映画祭から世界へ飛び立ち、多くの方々の心の窓辺に留まる幸せの小鳥となることを願っています。”
    (映画「無用の人」公式Xより引用)

 

 

 
New Directors (新人監督部門)
 
『The Ballet Lesson』
2026年9月 (日程未定) 上映の詳細はこちら
 
石川・能登を舞台に日本とロシアにルーツを持つ家族の旅を描くロードムービー。日本での劇場公開は2027年。
 
ニキタとニーナは、日本の地方都市でロシア人の祖父母に育てられている日露ハーフの兄妹。元兵士の父ニコライと、日本人バレリーナの母ユキとは一度も暮らしたことがなく、二人のことは祖父母から聞く話でしか知らない。そんなある日、突然ニコライが現れ、母に会うため子供たちを旅に連れ出す。無口で厳しい父との旅は、ぎこちなく始まる。

 
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脚本・監督:村山和也 / 2026年 / 91分
村山和也 公式:Webサイト | X | Facebook | Instagram

 

村山和也監督コメント
 

  • “故郷を離れて随分と経ちますが、石川県出身の監督として、2024年の能登半島地震からの復興のために、自分に何ができるのかを考えてきました。夏の能登はとても美しく、この映画にもその魅力的な風景が数多く映し出されています。
     
    また、本作にロシアの要素を取り入れた背景には、ロシアにルーツを持つ友人の死があります。前作のカメラマンでもあった彼は、まだ2歳だった息子を残して亡くなりました。生きていたら一緒にキャンプへ行ったり、成長していく姿をずっと見守ったりしたかっただろうなと思います。そんな彼への弔いとなることを願いながらこの親子の物語を作りました。
     
    こうして完成した作品を、伝統あるサン・セバスティアン国際映画祭でお披露目できることを、とても光栄に思います。そして正直なところ、映画が世に出ることにホッとしていますが何だか寂しい気持ちもあります。”

 

 

第74回 サン・セバスティアン国際映画祭
 
開催期間:2026年9月18日(金)〜26日(土)
開催地:スペイン・バスク州ギプスコア県サン・セバスティアン
公式サイト:スペイン語 / 英語 | Facebook | X | Instagram | YouTube

 

 
情報元:サン・セバスティアン国際映画祭公式サイト